運営:鈴木健司社労士・精神保健福祉士事務所
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F精神科病院のPSWから次のような相談を受けました。「浜田さん(仮名 30代男性)は、統合失調症で通院されています。初診日が古すぎて分からず、しかも、両親は遠方在住で本人は独居のため自力では手続きできません。支援をお願いします。」
来阪されたお母様同伴で来所され面談しました。「高1の『授業中にお腹が鳴る音が周りの生徒に聞かれるのが恥ずかしい』と言い出し、集中できなくなり、やがて、不眠や不安もひどくなったので、初めてA心療内科を受診しました。秋には、『悪口が聴こえる』(幻聴)・『自分の考えが周囲の人に読まれている』(思考伝播)などの症状が出現しました。2箇所、転医(名称は覚えていない)した後、父親の転勤に伴いL県に転居し、受診は中断しました。『誰かに監視され狙われている』と本人が警官に相談すると、精神科受診を勧められ、平成21年Y月(18歳5ゕ月)、D医院を受診し、統合失調症と診断されました。」
従来は、初診日証明のためには、Aの「受診状況等証明書」が必要でした。平成31年2月1日、厚労省より通達が発出され(年管管発0201第8号)、運用が改正されました。2番目以降に受診した医療機関の受診日から、障害認定日が20歳到達日以前であることが確認できる場合(18歳6カ月前である場合等)で、かつ、その受診日前に厚生年金の加入期間がない場合は、Aの証明は不要になりました。本件では、A~Cを具体的に特定しなくとも、Dの証明書のみで、初診日証明が可能です。➢詳しくは、こちらをクリック
20歳前障害について障害認定日請求(過去に遡及しての請求)するためには、20歳の誕生日の前後3カ月以内の日付の現症の診断書が必要です。D医院にはその当時のカルテが保管されており、診断書を書いて頂くことができました。
つぎのハードルは、現在のF病院受診まで、約5年間の受診中断期間があることです。認定医に、「長期の受診中断期間があるから、軽快・治癒」と判断され遡及が認められない可能性があります。本人・お母様は、中断の訳を話してくださいました。「僕は病気とは思っていなかった。入院をしつこく勧める両親から離れたかったので、大阪の祖父母宅に身を寄せた。『つぶやき』(幻聴)をかき消すためにヘッドホンで音楽を聞いたが、それでもしつこい『つぶやき』(幻聴)に対し大声で対抗しながら、家中を歩きまわった。監視・盗聴され、狙われているので、窓に黒ビニール袋を貼り、カーテンを閉め切った。祖父母は、やさしく見守ってくれたが、隣の人が『怒鳴り声や奇声が毎晩聞こえる』と110番したために、F病院に連れて行かれた。」
このことをT先生に診断書に書いて頂き、病歴・就労状況等申立書でも主張しました。その結果、5年間過去に遡及して、2級を受給することができ、初回振込は約430万円でした。
お母様は「過去に遡って受給できるなんてとても驚いております。主人が2ヶ月前に亡くなり、これからの生活にとても不安を抱えておりました。感謝でいっぱいです。」とおっしゃってくださいました。
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