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事例38:聴覚情報処理障害との因果関係立証し、厚年受給

 Aさん(40代女性)から、ホームページ宛にお問合せメールが届きました。「発達障害と診断されました。ハローワークで障害年金を勧められたのでサポートしてください。聴覚障害もあり、電話での会話ができないので、どうしたらよいでしょうか?」

 面食らいましたが、気を取り直して、当面必要な事項をメールで質問してみました。「氏名、住所、生年月日、初診・現在の医療機関名、初診時加入の年金種類、障害者手帳の有無・等級を教えてください。」

 すると、スピーディーに返信が届き、ご近所だったこともあり、「メールと訪問で、いけるかも」と一安心しました。

 Aさんが夫と居酒屋に行った際、「ガヤガヤしているのに、なんでみんな会話できるの?」と不思議に思ったそうです。Aさんは、聴覚が敏感で、周囲の音がすべて同じパワーで耳に入ってくるため、会話中に相手の声が聞き取りづらくなるそうです。幼い頃から、ずっとそうだったので、「みんなもいっしょ」と思いこんでいたので、とても不思議に感じたそうです。

 「えっ、僕の話、聞こえてへんの? 耳の病気かも?」と夫に勧められ、令和2年12月、B大学病院耳鼻科を初診しました。その時点では、Aさんは介護職で働いており、厚生年金に加入していました。耳鼻科のC先生は、APD関連検査の結果、「騒音下で聞き取りの低下が著明」として、聴覚情報処理障害と診断されました。さらに、C先生は、発達検査WAIS-Ⅳを実施され、群指数間にギャップがあったので発達障害を疑い、令和3年3月、同じ大学病院の精神科を紹介されました。これに先立つ、令和3年2月、Aさんは、職場の人間関係が原因で体調をくずし退職していたので、精神科受診の時点の加入は国民年金でした。精神科のD先生は、WAIS-Ⅳの結果も踏まえ、自閉スペクトラム症と診断されました。

 令和2年12月 B大学病院耳鼻科を初診日として、同病院精神科の診断書で、障害厚生年金の裁定請求を行いました。ところが、年金機構障害年金センターから、「聴覚情報処理障害と自閉スペクトラム症とは別の疾病。初診日は精神科受診日。よって、障害基礎年金」という理由で、書類一式が返戻されてきました。

 「聴覚情報処理障害と自閉スペクトラム症との相当因果関係は認められて当然」とたかをくくっていたので、驚きました。そこで、耳鼻科のC先生に、改めて受診状況等証明書の作成をお願いしました。C先生は、「患者の聴覚情報処理障害の原因は発達障害ではないかと思料し、発達検査を実施した結果、群指数間に有意差が認められ、精査するために、精神科を紹介。聴覚情報処理障害の背景要因の半数以上は発達障害である。」旨と書いて下さいました。

 その結果、相当因果関係が認められ、Aさんは障害厚生年金2級を受給され、夫の加算分も付きました。Aさんは、「1人だと絶対失敗してたと思います。鈴木先生のお助け感謝です。」というメールをくださいました。

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